第176回例会

第176回例会は,いつもと違い,秋葉原の和泉橋区民館2階洋室Aで開催されました。慣れない会場ということもあり,和泉橋区民館までの道に迷ったメンバーもいたようです。
定時になると,会長のFさんの挨拶で例会が始まりました。
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まずは,見学者のZさん,K藤さん,M山さんの自己紹介がなされました。
会長のFさんからTMOEのA澤さんにコントロールが渡されると,A澤さんは,月曜日から木曜日までのメンバーの疲れが溜まっているであろうことを前振りとして話した上で,「今夜の言葉」は「快適な」“Comfortable”であることを説明しました。

サポート係の説明では,計時係のT中さんが遅刻していたこともあり,集計係のM角さんからスタートしました。
えーと文法係のI田さんも遅刻していたため,えーと文法係はK木さんが代わりに行うことになりました。K木さんは,えーと文法係の役割には主に3つの役割があると前置きした上で,①「えーと」「あのー」といった発言の回数を数えること,②「今夜の言葉」が何回使われたかを数えること,③日本語・英語として良い表現や文法上,気になった点を指摘することなどを具体的に説明していたのが印象的でした。えーと文法係が「えーと」「あのー」といった発言の回数や「今夜の言葉」が何回使われたかを数えることは,誰が担当しても行われています。他方,日本語・英語として良い表現や,文法上,気になった点を指摘することは,ある程度経験を積まないと難しい作業かもしれませんが,発言した人へのフィードバックとして,非常に有益なことだと思いました。
例会リポーター係の説明は,私,F田が行いました。この日は,例会リポーター係と個人論評の役割を兼務することになっていたのですが,2つ以上の役割を兼務するのはこの日の例会が初めてのことです。うまくできるのか,内心,心配に思いながら,欠席したメンバーが例会リポートを見れば例会の雰囲気が分かるようなものにするとともに,千代田TMCに興味を持った方が例会リポートを読んで例会を見学したくなるような例会リポートにしたいといった説明をしました。
計時係の説明は,計時係のT中さんが遅刻していたこともあり,M井さんが行いました。もっとも,M井さんが計時係の説明をしている最中に,T中さんが会場に到着したため,その後の計時係の仕事は無事,T中さんが務めることができました。

次はいよいよ,準備スピーチです。
最初の準備スピーチは,今年の1月8日に入会したばかりのB場さんのアイスブレーカーです。自己の経歴の説明はコンパクトに収め,メインの話題であるバイオリンについては十分に時間を取って詳しく説明するなど,メリハリのある構成が印象的でした。バイオリンの裏事情として,①すぐに上手くならない,②演奏に満足することは滅多にない,③「楽器貧乏」という言葉があり,良い楽器を買うなら独身時代,といったことを話していましたが,どれもなるほどと思わされるようなリアリティのある内容でした。スピーチに要した時間も4分17秒と,時間内(4分~6分)で上手にまとめられています。「快適な時間」というフレーズを用いて,「今夜の言葉」の「快適な」をスピーチに入れ込むことにも成功しています。メモもほとんど読まずにスピーチすることもできています。聴衆に対し「こんにちは。」と呼びかけたのに対し,返事が返ってくる前に先に進んでしまったこと等,改善すべき点はあったかもしれませんが,とても初めてのスピーチとは思えないほど優秀なスピーチでした。今後,B場さんとともにスピーチのスキルを向上させていくのが楽しみです。
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2人目の準備スピーチは,T永さんの「野外フェスに行こう!」。野外フェスの魅力について,具体的に説明していたため,目の前に野外フェスの光景が広がっているようでした。野外フェスの魅力については,①コストパフォーマンスが良い,②大自然と食の宝庫,③主役は自分自身,と2回繰り返して話して強調していたこともあり,記憶に残りやすかったと思います。私も,野外フェスに行ってみたくなりました。最初は未経験者だけだと心細いので,T永さんに一緒に連れて行ってもらえないか,頼んでみようかと思います。
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3人目の準備スピーチは,O澤さんの”How to use a tissue.”。題名を聞いただけで楽しそうです。O澤さんのスピーチで印象的だったのが,ジェスチャーの多さ。プロジェクト5(”Your Body Speaks”)がこの日のO澤さんの課題だったこともあり,この日の例会の準備スピーチでは群を抜いてジェスチャーが印象的なスピーチでした。聴衆に向かって何度も”Shake!””Separate!”と呼びかけて,聴いている側も同じ言葉を発声するよう要求したこともあり,会場全体を巻き込んだ楽しいスピーチとなりました。最後に次回作として予告した「トイレットペーパーの使い方」のスピーチが楽しみです。
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4人目の準備スピーチは,I藤さんの”FOR 1/3 LIFE”。美しい英語で楽しいスピーチをしてくれました。眠れない人のための専門クリニックのお医者様,寝具店の店員役として,それぞれ違った羊のぬいぐるみが登場したのが印象的でした。眠れないときは羊というのは,お約束ですよね。スピーチの題名にもその一部が採用された”Where do you spend for 1/3 life?”という医者の台詞は,大げさな台詞のようでいて,深く考えれば考えるほど,含蓄のある言葉であることが分かります。あなたは,人生の3分の1をどこで過ごしたいでしょうか?
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準備スピーチの最中は,計時係のT中さんがスピーチの時間を計り,適切にカードを示して,スピーチに要した時間,残っている時間を緑,黄色,赤のカードで伝えていました。周りのサポート係も頑張っています。
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5人目の準備スピーチは,N澤さんの”Trade-off”。一般的には,より有利なものを得るために何かを差し出す取引のことを指す英語です。冒頭では,家族の幸せ,お金を稼ぐこと,趣味,勉強などの身近な例を挙げて,何かを得るためにはその代償が必要となることを分かりやすく説明していました。その上で,本題の電気の話題に入ります。まずは,いくら快適な生活のためとはいえ,2倍の金額の電気代を支払う意思があるかを問います。もちろん,誰も2倍もする電気代を支払いたくありません。次に,ドイツでは,2倍もする電気代を支払う意思のある人々がいることを説明します。ドイツでは,2倍の電気代を支払ってでも,再生可能なエネルギーを利用し,2022年までに原子力発電をなくす予定とのことです。電気代が高いことの他に,安定した電力供給が難しいこともあるといった指摘もします。N澤さんは,明らかに,ドイツの選択に賛成の立場でした。しかし,自分の立場に都合のいいことばかりを言わずに,敢えてデメリットも伝えた上で,どちらを選ぶのかの選択を迫っています。その結果,デメリットについても深く検討した上で導き出された結論であることが伝わってきて,N澤さんのスピーチに深み,説得力を持たせていました。”We need to think about future,next generation.”というN澤さんのメッセージ,我々もよく考えてみるべきだと思います。
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6人目の準備スピーチは,Kさんの「私はこんな本を読んできた~テルマエ・ロマエな読書術~」。「テルマエ・ロマエ」は言わずと知れた,ヤマザキマリの漫画の題名。映画にもなりました。「テルマエ・ロマエ」はラテン語で「ローマの浴場」を意味します。古代ローマ人の浴場設計技師が現代日本にタイムスリップしたお話しで,日本の風呂文化に対する主人公のリアクションが大げさで面白いコメディ漫画です。この題名から,話をどのように持って行くのか,楽しみでした。Kさんは,何と,これが4回目のアイスブレーカーです。通常は入会したてのメンバーのプロジェクトということもあり,ベテランによるアイスブレーカーは新鮮でした。冒頭で「その人の本を見ると,その人が分かる。」と前振りした上で,本で自己紹介することを宣言します。Kさんの本には,ローマに関する本が多かったとのことです。前半は,「テルマエ・ロマエ」を紹介するなどして,楽しい雰囲気で始まり,会場は笑いが巻き起こりました。後半は,リキウス・セネカの「人生の短さについて」という名著を紹介しました。セネカの「我々は,短い人生を生きているのではなく,人生を短くしている。」という言葉には,重みがありました。後からやりたいことをやろうと思っても,後からできるとは限らないのです。深読みかもしれませんが,やりたいことは後からやろうとするのではなく,すぐにでも始めなければならないというメッセージが込められているように思えました。Kさんは,例会の翌週には52歳になるそうです。52歳を目前に控えたKさんの言葉だからこそ,より重みのある言葉のように思えました。
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6人全員の準備スピーチが終わると,T中さんによる時間報告がなされました。全員が制限時間内に収まっており,投票対象となりました。
ベストスピーカー賞の投票の後は,K沼さんによるおやつ報告です。時間が押していたこともあり,やや短めのおやつの時間でした。
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おやつ休憩後は,準備スピーチに対する個人論評です。総合論評担当のF野さんのコントロールの下,論評が開始しました。
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B場さんの準備スピーチの個人論評は,私,F田が行いました。Bさんの準備スピーチの項目でリポートした内容の短縮版をお伝えましたが,例会リポーター係を兼務していたこともあり,いつもより余裕がなかったかもしれません。もっと場数を踏んで,複数の役割を着実に果たせるようになりたいと思いました。
T永さんの準備スピーチの個人論評は,M角さんが行いました。M角さんも,集計係との兼務です。M角さんの論評は,笑いが多い楽しい論評でした。T永さんの準備スピーチのよかった点としては,①臨場感があったこと,②説明内容が簡潔で理解しやすかったこと,③専門用語を用いず分かりやすく説明できていたことなどを指摘していました。改善点としては,野外フェスのライブの模様をもう少し描写して欲しかったことを指摘していました。
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O澤さんの準備スピーチの個人論評は,K沼さんが行いました。O澤さんの準備スピーチの良かった点として,①話の内容がプロジェクト(”Your Body Speaks”)に相応しく,準備も良かったこと,②O澤さんの表情,アイコンタクトが良かったこと,③行儀,姿勢が良かったことなどを指摘していました。改善点としては,スピーチ最後のオチである,次は「トイレットペーパーの使い方」についてスピーチしますとの言葉をもっとゆっくり話すと良かったとの指摘がなされました。K沼さんによる論評は,具体的で分かりやすいものだったと思います。
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I藤さんの準備スピーチの個人論評は,K野さんが行いました。I藤さんのスピーチの良かった点としては,羊のぬいぐるみを用いることなどに人を癒す効果があったこと,温かいスピーチだったことなどが挙げられていました。改善点としては,声の大きさを変えたり,異なる登場人物(羊)ごとに声を変えたりしてはどうかとの提案がなされました。
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N澤さんの準備スピーチの個人論評は,S山さんが行いました。N澤さんのスピーチで良かった点としては,エネルギー問題に関し聴衆を”inspire”する効果があったこと,論理的だったこと等が挙げられていました。改善点としては,もっと感情的なアピールがあっても良かったのではないかとのコメントがなされていました。
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最後のKさんの準備スピーチの個人論評は,I田さんが行いました。非常に余裕のある,堂々とした論評でした。冒頭で,Kさんに対する感想として,読書好き,ローマ好き?,ユーモアのある方だとの印象を持ったことを告げます。「自分をさらけ出す52歳」というフレーズも面白く,聴衆の笑いを取ることができていました。Kさんのスピーチの良かった点としては,①アイコンタクトができていたこと,②低くお腹から出ているような声だったこと,③自然なジェスチャーができていたことなどが指摘されました。改善点の説明としては,冒頭で「トピックに迷いがあった?」と言って聴衆の注意を引きつけた上で,52歳になろうとしているKさんが人生は短いということについて語りたいのであれば,題名は「私はこんな本を読んできた。」で良かったし,「テルマエ・ロマエ」についてはさらっと話せば良かったのではと,論理的で落ち着いた指摘をしていました。今回のI田さんの論評は,最初に的確でありながらも面白味のあるフレーズで聴衆の注意を引きつけ,その後,論理的で説得力のある具体的な論評を冷静にしていたところが印象的でした。非常にレベルが高い論評で真似することは困難ですが,お手本としていきたいと思いました。
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個人論評が終わると,計時係のT中さんから時間報告がなされ,ベスト論評賞の投票が行われました。
次に,遅刻してきたI田さんに代わってえーと文法係を務めたK木さんから,えーと文法報告がなされました。K木さんは,単に「えー」などの回数を指摘するだけでなく,具体的な言葉の使い方の指摘を数多くしていました。例えば,B場さんの使っていた「良い楽器は良い先生」というフレーズを良かった表現として紹介したり,私(F田)の論評の最後でアイスブレーカーのスピーチを行ったB場さんに通常伝えるべき挨拶の言葉が抜け落ちていたことを指摘したり,S山さんが”inspired”という表現を用いた部分は”inspiring”ではないかと指摘したりしていました。えーと文法報告も工夫次第で,レベルの高いものにできることがよく分かります。
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その後,F野さんによる総合論評がなされました。いつものことながら,安心感があり,ポイントが押さえられていて,しかも笑いの溢れる総合論評でした。準備スピーチについても,個人論評とかぶらない形で,的確に一言ずつコメントしていました。
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その後,TMOEのA澤さんにコントロールが移され,表彰者の発表がなされました。ベスト論評賞にはI田さんが,ベストスピーカー賞にはN澤さんが選ばれ,会長のFさん,TMOEのA澤さんとともに表彰者の撮影がなされました。
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会計係のK沼さんが3月から転勤することになったため,前会長のM井さんのコントロールの下,会計係の選挙が行われ,T中さんが選出されました。
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会長のFさんのコントロールの下,見学者のZさん,M山さん,K藤さんが感想を述べました。
N澤さんがCCマニュアルのプロジェクト10を終了したことから,アドバンスマニュアルセットを渡され,会長のFさんとともに記念撮影しました。
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次回は,2月4日(水)19時30分から,和泉橋区民館で秋葉原TMCとの合同例会です。秋葉原TMCはスピーチのレベルの高いクラブで,昨年行われたユーモアスピーチコンテストでは全国大会優勝者を輩出しています。会長のFさんが,千代田TMCも秋葉原TMCに負けないよう頑張ろうと激励をした上で,この日の例会の閉会を宣言しました。
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